フランス革命で、人民の圧倒的な支持を背景に独裁政治を行い、政敵を次々と粛清、最後は自らも断頭台で葬られたロベスピエール。
「私は人民の一員である」と言い続けた勤勉実直な元祖〈ポピュリスト〉は、なぜ冷酷非道な〈暴君〉に堕したのか?
『トクヴィルの憂鬱』で第34回サントリー学芸賞を受賞した政治学者・高山裕二が、ロベスピエールの波乱に満ちた生涯を克明に辿り直し、じつは誰よりも民主主義を信じ、それを忠実に実行しようとした革命家の姿を浮かび上がらせる。
矛盾に満ちた政治家の思想から、現代民主主義が抱える「問題の核心」を鋭く問い直す、画期的評伝。
『ロベスピエール:民主主義を信じた「独裁者」』
著者:高山裕二
新潮選書