© 2021 OSLO PICTURES – MK PRODUCTIONS – FILM I VÄST – SNOWGLOBE – B-Reel – ARTE FRANCE CINEMA/2021
主人公のユリヤは、学生時代は成績優秀で、アート系の才能や文才もあるのに、自分の進む道が見つからず、人生の脇役のような気分で日々を送っていた。そんな彼女にグラフィックノベル作家として成功している年上の恋人アクセルは、妻や母のポジションを求める。ある夜、ふと紛れ込んだパーティで、若くて魅力的なアイヴィンに出会う。新たな恋の勢いに乗って、ユリヤは今度こそ自分の人生の主役の座をつかもうとするが──。
〈理想の未来〉と〈シビアな現実〉の間で揺れながらも、自分に正直に人生を選択していく、フツーの女の子、主人公ユリヤの 20 代後半から 30 代前半の日々の暮らしを淡々と描いた物語。にもかかわらず、ヨーロッパ、 アメリカ、アジアの数多くの国々で上映され、一大ムーヴメントを巻き起こし、メディアには、「痛烈」「破壊的」「センセーショナル」「スリリング」といった、何ともミスマッチな熱いレビューが並ぶ。
その理由は、この作品を観れば納得。
この夏、必見の映画である。
ユリヤを演じるのが、これが映画初主演とは思えないレナーテ・レインスヴェ。子供の無邪気さと愚かさ、大人のずるさと賢明さが混在する年代の感情の揺れ動きを、繊細かつ大胆な演技でグラデーション豊かに表現している。
監督は『母の残像』『テルマ』のヨアキム・トリアー。ノルウェーで最もリスペクトされている奇才だ。 他の出演は、アンデルシュ・ダニエルセン・リー、ハーバート・ノードラム。
7月1日(金) 公開。Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか。
公式HP https://gaga.ne.jp/worstperson/
「わたしは最悪。」(英題:The Worst Person In The World)
ノルウェー、フランス、スウェーデン、デンマーク/128分/字幕翻訳:吉川美奈子/後援:ノルウェー大使館 R15+